佐久間湖左岸の滝

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今回は長年、私の心の中で課題になっていた未開の佐久間ダム上流左岸の滝を目指して行ってきました。

佐久間湖左岸の滝は日本の渓谷という本に「佐久間湖周辺の沢」として成瀬さんが紹介しておりその地図には「白神滝」「夕陽滝」「隠れ白神」の表記があり、ある程度の位置情報はあるものの写真の掲載は無くどういう滝なのかはっきりしていませんでした。
さらにこの佐久間湖左岸の滝のある道はかつて通行出来ていたものの静岡県側は
崩落の多さから頻繁に通行止めが起きついには廃道となってしまった県道なのです。
この県道は廃道マニアには聖地のような場所らしく検索すれば幾つかのレポを見ることができます。
今回参考にしたのは廃道マニアでなくても見入ってしまう「ヨッキれん」さんのレポ
佐久間ダムから北上しながら白神滝まで見てまた戻ってくるプランを立て訪問しました。
自宅を4:00に出て新東名経由で5:40に佐久間ダムに到着
支度を整え6:00過ぎに出発開始します。
事前の下調べで途中までは自転車でも進める事が出来るとのことで折りたたみ自転車で行けるところまで目指すことにしました。
駐車場からすぐに通行止めのゲート、脇を何とか通り抜け先へ進みます。
出発後アスファルト路も数百メートルで終わり未舗装のダート路になりますが、それなりに整備されており快適に進むことができます。


出発して約1時間弱で山室橋に到着、地形図では270の地点で沢奥には滝マークもあります。
ヨッキれんさんを尊重し柴山沢の滝とします。

この橋を過ぎてすぐ山側には「甚○」の小屋が今も現存するが私は怖くて見に行けなかったです。帰りに写真を撮ろうとしたが自転車の下りで気付かず撮り逃してしまった。
興味のある人はこちらをどうぞ

柴山沢から15分ほど進むと第二の通行止めゲートがあります。

実質の廃道はここからで、それまでの区間は地元猟師や中電の電気設備の保守のため今もなお管理されています。

第二通行止めゲートからは枯れ枝や落ち葉が多くなり自転車で進むのも困難になってきたため、自転車を放置しここから徒歩を開始します。

歩き始め早々いきなり崩落地が現れます。

崩落以外にも多くの落石、倒木、枯れ枝などが道を阻み歩きにくいことこの上ないです。
出発してから2時間、境橋に到着

橋から何段にも落ちる滝が見えます、橋の下は倒木も多いが最下段に立つと上段は隠れてしまいます。
一旦橋にもどり最下段の右岸を巻いて上へと行くと綺麗な三段の滝が見えます。
境沢の滝
訪れた時は割と晴天が続いた後だったので水は少なめだったので、もう少し水量があるとまた印象も変わりそうな良い滝でした。

境橋から更に20分程で地形図の滝マーク地点に到着。
この滝は橋名も分からず沢の名も分からないが、ここもヨッキれんさんを尊重し立石沢の滝とします。

立石沢の滝から数分「猿鼻橋」に到着
橋の奥に滝が見えます、これが「隠れ白神」の滝と思われます。

橋の下流側から沢へ降り滝下へ、かなりの崩落で滝前のスペースも限られます。
隠れ白神からまたすぐに進むと大きな水の音、豪快な滝が現れます。ここは「夕陽滝」と思われる場所。
滝の向きは西向きなので午後になると陽が当たる事からこの名前が付いたと思います。
上部を見ると直瀑から分岐しすだれ状に落ちる見事な姿を見せてくれます。
廃道になる前にはきっと通行人の癒しのスポットに間違いなかったと思います。
帰りも戻ってくるので休憩と撮影もほどほどに先へと向かいます。

正直、この夕陽滝から白神滝の中ノ沢へ向かう約2.5kmの距離が一番きつかったかもしれないです。
崩落、倒木の連続で思うように進むことができず、この区間でかなりの体力を奪われました。
夕陽滝から歩き始めて50分ようやく、中ノ沢が見えてきました。
白神滝はこの中ノ沢の堰堤を越えた先にあるはずと判断、まずは堰堤を越えなくてはと思い、周囲を見渡すとありがたいことに梯子が残置してありました。
ありがたく堰堤を越えると穏やかな河原、私の読みではこの先数百メートル左手に滝があると判断していたので先へ進みます。
すぐに左手から枝沢が流れてきており思ったより水量が少ないと思いながら沢の先を見ると滝が見えました。
少なくとも20mはありそうな感じ、逸る気持ちを抑え滝下へと近づくと想像を超える壁滝が見えてきました。
上部ははるか遠く最低でも70mはありそうな大瀑が「白神滝」でした。
欲を言えばもう少し水量があれば一段と迫力が変わりそうな感じです。
今日の最終目的地の白神滝まで着き、しばし小休止しながら撮影を楽しみます。
名残惜しいですが、帰りの距離も長いため帰路へと向かいます。

滝近くには人の手が加わった跡も残っています。
帰り道も夕陽滝まではやはりきつく、滝音が聞こえた時はほっとしました。
夕陽滝で小休止、再度撮影し出発。
夕陽滝からの帰り道は景色にバリエーションもあるため、それほど苦にならずようやく自転車を放置した場所に到着
足元が長靴だったこともあり、かなりへろへろになってましたが、自転車の力を借り帰りは約1時間強で駐車場に辿りつきました。

かなり疲れましたが、長年課題になっていた佐久間湖左岸の滝を見ることができ満足、次回があれば水量の多い時期に歩く距離の短い大嵐方面から行ってみたいと思います。(大崩落地を越えるリスクもありますが…)

2016年5月3日
佐久間ダム6:00-7:00柴山沢の滝7:15-7:30第二ゲート、自転車降車7:35-8:00境沢の滝8:30-8:50立石沢の滝9:05-9:12隠れ白神9:35-9:38夕陽滝9:55-10:45中ノ沢-10:55白神滝11:35-12:30夕陽滝12:50-12:53隠れ白神-12:58立石沢の滝-13:12境沢の滝-13:40自転車復帰-13:55柴山沢の滝-14:50佐久間ダム



Yahoo!ブログより2016年5月22日午後 10:22投稿の記事
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